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解体工事で、残すものと壊すものをどう線引きするか

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解体工事で、残すものと壊すものをどう線引きするか

改装や出店の工事は、多くの場合、今あるものを壊すところから始まります。そのとき迷うのが、どこまで壊して、どこを残すかです。
全部壊して新しくすれば話は簡単ですが、その分、解体と処分の費用がかかり、新しく作る費用も増えます。反対に、残すものが多すぎると、新しい内装と合わずに後から手直しが出ることもあります。
線引きは、見た目の古さだけでは決まりません。現場で考えている順番に沿ってお伝えします。

最初に見るのは、契約の条件
借りている物件の場合、まず確認したいのは賃貸借の契約書です。退去のときにどこまで戻す必要があるのか、どれが建物側の持ち物なのかによって、壊してよいものが決まります。
空調機や照明、トイレなどの設備は、建物側の持ち物になっていることがあります。前のテナントが残していったものでも、所有がどちらかで扱いが変わります。確かめずに撤去すると、後で戻すよう求められることもあります。
分からないものは、解体の前に管理会社や貸主に確認するのが確実です。この確認が済めば、壊すものと残すものの大枠が決まります。
ただ、契約の条件で決まるのは、壊さなければならないものと、壊してはいけないものだけです。その間にあるものをどうするかは、新しい内装の計画しだいになります。

次に、使えるものを残す
壊してよいものの中にも、まだ使えるものはあります。たとえば天井です。仕上げを張り替えるときでも、上に吊ってある骨組みのうち「親バー」と呼ばれる部材は、既存のものを使えることがあります。
ほかにも、建具の枠、配線や配管の通り道、床の下地などは、状態と新しい計画しだいで残せます。残せれば、その分だけ解体の手間と、新しく作る材料が減ります。
照明や空調機も、まだ使えるなら残す選択肢があります。ただ、位置を変えたい場合は、残しても付け直しの手間がかかります。新しいレイアウトで同じ位置に置けるかどうかが、残すかどうかの分かれ目です。
ただし、残すものには養生が要ります。まわりを壊している間に傷をつけないよう覆っておく作業です。見積では解体とは別に、養生の項目として出てきます。残すものが増えると養生の手間も増える、という関係は知っておいていただくとよいと思います。

壊してから分かることがある
解体は、壊してみて初めて中が見える工事です。仕上げの裏で下地が傷んでいた、図面にない配線や配管が出てきた、前の工事で入れた補強が残っていた、ということがあります。
こうしたものが見つかると、残すつもりだったものを取り替えることになったり、逆に新しく作る予定だった部分に既存のものを使えたりします。
何か見つかったときは、写真で状況を共有し、どうするかを相談して決めるのが確実です。工事を止めずに判断できるよう、連絡の窓口になる方を決めておいていただけると進めやすくなります。
そのため、見積の段階では「解体後に確認」という部分が残ることがあります。どこが確定していて、どこが解体後の判断なのかを、見積を受け取ったときに確かめておくと、後からの追加で慌てずに済みます。

線引きは、現地で印を付けて共有する
残すものと壊すものは、口頭や図面だけで伝えると行き違いが起きやすい部分です。現地で一つずつ確認し、残すものに印を付け、写真で残しておくと確実です。
もう一つ、解体の費用は、壊す量だけでなく、処分する量、運び出す経路、作業できる時間帯によっても変わります。建物によっては、音の出る作業の時間が決められていることもあります。こうした条件も、早めに分かっているほど見積が正確になります。

どこまで壊すか決まっていなくても大丈夫です
どこまで残せるのか分からない、という段階でご相談いただいてかまいません。当社は現地を見たうえで、残せるもの、替えたほうがよいものを整理し、明細でお見積りをお出しします。
解体から新しい内装、設備まわりまで、各工種の協力業者とともに一式でお請けしています。物件選びの段階で迷われている方は、別のコラム「居抜きで借りるか、スケルトンで借りるか」もあわせてご覧ください。
見積は無料です。お問い合わせフォームからご連絡ください。

代表取締役社長 佐藤 繁(1級建築施工管理技士)

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