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タイルが割れたとき、一部だけ直せるか

床や壁のタイルが1枚だけ割れている。物を落としたのか、いつの間にかひびが入っていたのか。お店の入口や水まわりだと、お客様の目にも付きます。
このとき気になるのは、割れたところだけ直せるのか、それとも広く張り替えないといけないのか、ということだと思います。
一部だけ直せることは多いのですが、そのためにはいくつかの条件があります。現場で確かめている順にお伝えします。
割れた原因によって、直す範囲が変わる
物を落とした、重いものをぶつけたなど、原因がはっきりしていて、まわりのタイルがしっかり付いているなら、その1枚を外して張り替えることができます。
気をつけたいのは、原因がはっきりしない割れです。タイルの裏で下地との間にすき間ができる「浮き」が起きていると、上を歩いたり、温度の変化で動いたりするうちに割れることがあります。この場合、1枚を替えても、まわりで同じことが起きます。
床の場合、重い什器や台車が通る場所は、タイルにかかる力が大きくなります。割れたのが通路の真ん中なのか、棚の脚の下なのかでも、原因の見当が変わります。壁の場合、同じ線の上に何枚も続けてひびが入っているなら、タイルではなく下地の側に原因があるかもしれません。
浮きは、タイルを軽くたたいたときの音で見当がつきます。割れた1枚だけでなく、まわりもたたいて、どこまで浮いているかを確かめてから範囲を決めます。
同じタイルが手に入るか
次の問題は材料です。タイルは製品の入れ替わりがあり、同じ品番がもう作られていないことがあります。品番が分からないときは、割れたタイルのかけらが手がかりになります。裏面にメーカーの刻印が入っていることもあるので、破片は捨てずに取っておいてください。
同じ品番が手に入っても、色がぴったり合うとは限りません。焼き物なので作られた時期によって色味に差が出ますし、既存のタイルは長年の汚れや日焼けで見え方が変わっています。
新しいものが合わないときは、近い色のものを探す、目立たない場所のタイルを外して目立つ場所に移し、目立たない場所に新しいものを入れる、といった方法を考えます。建てたときの余りが倉庫などに残っていれば、それがいちばん確実です。
色の差をどこまで許せるかは、場所によって違います。入口や受付の前のように人の目が集まる場所と、バックヤードのように目に付きにくい場所では、選ぶ方法が変わってきます。
下地と目地も見る
タイルの下には、それを貼り付けている下地があります。下地が傷んでいたり、水が回っていたりすると、タイルだけ替えても長く持ちません。特に水まわりでは、割れ目から水が入り、下地を傷めていることがあります。
また、目地の色も見た目を左右します。新しく詰めた目地は、まわりより明るく見えることが多く、タイルの色が合っていても、目地で補修の跡が分かることがあります。
見積では、タイルそのものの材料より、既存を外す手間、下地の補修、目地の調整といった項目に金額が出ます。1枚だけでも職人が出向く手間は変わらないので、枚数が少ないほど、1枚あたりの手間は大きく見えます。
下地の傷みは、タイルを外してみて初めて分かることもあります。そのため見積では、下地の補修を外してから判断する項目として分けておく場合があります。
お店のタイルは、早めの手当てが安心です
床のタイルの割れは、欠けた角でつまずいたり、靴や台車が引っかかったりする原因になります。営業中に人が通る場所なら、まずは危なくないように手当てをしておき、そのうえで補修の時期を決めるのがよいと思います。
一部の補修で済むのか、範囲を広げたほうがよいのかは、現地で見ないと判断できません。当社は現地を確認したうえで、明細でお見積りをお出しします。見積は無料です。
タイル1か所だけでも、ほかに気になっている箇所とまとめてご依頼いただくと、手間を一度で済ませられます。この考え方は、別のコラム「ドア1枚、壁1面から。小さな工事を一社にまとめるという考え方」で書いています。お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
代表取締役社長 佐藤 繁(1級建築施工管理技士)



