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テナントを退去するときの原状回復、金額が変わる理由

テナントを退去するとき、原状回復の見積を見て「思っていたより高い」と感じる方は少なくありません。同じくらいの広さなのに、前に聞いた話と金額が違う、ということもあります。
原状回復の金額は、広さだけでは決まりません。契約で求められている範囲、入居中に手を入れた内容、建物の決まり。こうした条件で、工事の中身そのものが変わるからです。
相模原を拠点に内装工事をしている当社の立場から、金額が変わる理由を順に書きます。
契約書の「原状」がどこまでか
いちばん大きいのは、何の状態に戻すかです。入居したときの状態に戻すのか、内装をすべて取り払った状態で返すのか。後者なら天井や床、壁の仕上げまで撤去することになり、工事の量は大きく変わります。
同じ「原状回復」という言葉でも、物件ごとに中身が違います。見積を頼む前に、契約書のどこに何が書かれているかを確かめておくと、比べられる見積になります。
床や壁、天井の仕上げに、指定の材料や色が決められていることもあります。その材料が手に入りにくい場合は、取り寄せの時間や金額にも響きます。
入居中に足したものが多いほど、戻す工事が増える
入居後に間仕切りを足した、照明やコンセントを増やした、棚を壁に固定した。こうした工事は、退去のときに撤去と復旧が要ることがあります。
コンセントや照明を増やした場合は、配線の撤去や、元の位置への戻しが必要になることがあります。電気の工事は、見た目以上に手間がかかる部分です。
特に金額に響きやすいのが、天井まで閉じた間仕切りです。天井まで閉じた部屋には空調や照明が足されていることが多く、消防設備にも関わっています。壁を撤去すると、天井の補修、照明や空調の位置の戻し、消防設備の確認までが一続きの工事になります。
逆に、天井の手前で止めた間仕切りや、床に置くだけの家具なら、戻す工事は比較的少なく済みます。入居時の工事の仕方が、退去時の金額に返ってくるわけです。
解体してみないと分からない部分がある
床材や壁の仕上げをはがすと、下地の傷みや、前の工事の跡が出てくることがあります。見積の段階では見えない部分です。
そのため見積には、「解体後に状態を確認して相談」という扱いの項目が入ることがあります。ここがどう書かれているかで、最終的な金額の幅が変わります。当社は現地を見て、見える範囲はできるだけ確かめてからお見積りをお出しします。
撤去したものの処分費も、量と種類で変わります。什器や設備を事前に引き取ってもらえるかどうかでも、処分の量は変わってきます。
退去の工事の前に、今の状態を写真に残しておくと、後から何を直したのかが分かりやすくなります。
工事できる時間帯と、退去日までの余裕
テナントビルでは、工事ができる時間帯や、搬出に使えるエレベーターが決まっていることがあります。昼間に音の出る作業ができなければ夜間や休日の作業になり、人の手配が変わる分が金額に出ます。
ビルによっては、工事の前に管理会社へ書類を出す決まりがあります。届け出から工事の開始までに時間が要る場合は、そのぶん退去日までの日程が詰まります。
退去日までの日数も関わります。日程に余裕がないと、作業を詰めるために人を増やすことになります。退去が決まったらできるだけ早く見積を取り始めることが、金額を抑えるための大事な一歩です。
退去が決まったら、早めにご相談ください
当社は、現地を見てから明細でお見積りをお出しします。どの項目が契約の範囲で、どの項目が解体後の確認になるのかを分けてお伝えします。見積は無料です。
入居中に気になっていた小さな修繕を、退去の工事とあわせて考えるかどうかも、一緒に整理できます。
管理会社から業者の指定があるかどうかで、進め方も変わります。その場合の考え方は、別のコラム「管理会社から原状回復を求められたとき」で書いています。
契約書と、入居時の図面や写真があればご用意ください。図面がなくてもご相談いただけます。お問い合わせフォームからご連絡ください。
代表取締役社長 佐藤 繁(1級建築施工管理技士)



