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ビルのオーナーが空室対策で内装に手を入れるとき

空室がなかなか埋まらない。内見はあるのに決まらない。ビルのオーナーや管理を任されている方が、内装に手を入れることを考えるのは自然なことです。
迷うのは、どこまで作り込むかです。きれいに作り込めば、内見の印象は良くなります。一方で、借り手の業種や使い方が決まっていない段階で作り込みすぎると、入居が決まった後に壊して作り直すことになりかねません。
工事会社の立場から、先に手を入れておく部分と、借り手が決まってから作る部分の分け方を書きます。
先に手を入れたいのは、誰が借りても使う部分
床、壁、天井の汚れや傷みは、業種を問わず内見の印象に直結します。照明が古い、暗いというのも、写真で物件を探す人には大きく響きます。
トイレや給湯室などの水まわりも、借り手が誰であっても使う場所です。ここが古いままだと、ほかがきれいでも全体が古く見えます。
ただ、内見の印象を良くする工事も、やりすぎれば借り手の工事で壊すことになります。色や素材は、どの業種にもなじむ落ち着いたものを選んでおくと、そのまま使ってもらえる見込みが高くなります。
見えない部分では、天井裏や床下の配管・配線の状態も一度確かめておきたいところです。借り手が決まって工事を始めてから不具合が見つかると、入居の日程に響きます。
借り手が決まってから作りたいのは、使い方で変わる部分
間仕切りや個室は、業種によって必要な数も位置も違います。オフィスなら会議室、店舗なら施術室やバックヤードと、求められるものがまったく変わります。
間仕切りを天井まで閉じると、その部屋に空調と照明が要り、消防設備にも関わってきます。先に作った部屋が借り手の使い方に合わなければ、それらも含めて作り直しです。工事の手間も金額も、二重にかかることになります。
電気の容量や給排水の位置も、業種で大きく変わる部分です。水や電気を多く使う業種と事務所とでは、必要なものが違います。ここは借り手の計画を聞いてから決めたほうが無駄がありません。
床も同じです。重い什器を置く業種や、水を使う業種では、床の作りから変えることがあります。先に張った床材が、そのまま使えないこともあります。
間仕切りの作り方による違いは、別のコラム「オフィスの間仕切り工事で、後から変えられる作り方と、変えられない作り方」でも書いています。
作り込みは、退去のときにも関わってくる
契約の決め方によっては、オーナーが作った内装が次の借り主にとっての「原状」になります。作り込んだ部屋があれば、退去のたびにその状態へ戻す工事が出てきます。
逆に、すっきりした状態で貸し出せば、借り手は自由にレイアウトを組めます。退去のときに戻す範囲も分かりやすくなります。どこまでを貸主側の内装とするかは、契約の決め方とあわせて考えるとよいと思います。
入居後の工事を誰が手配するのかも、先に考えておきたい点です。オーナー側で手配するのか、借り手に任せるのかで、建物の管理のしやすさが変わります。
天井の高さや電気の容量、給排水の位置を募集の資料に載せておくのも一つの方法です。借り手は、自分の業種で使える物件かどうかを早く判断できます。
見積は、先にやる部分と後の部分を分けて
空室対策の工事は、先にやる部分と、借り手が決まってから足す部分を分けた見積にしておくと判断しやすくなります。まず共通の部分だけを進め、入居が決まったら残りを相談する、という順番も取れます。
工事の前後で写真を残しておくと、募集の資料にも使えます。完成後だけでなく着工前の状態も残しておくと、どこに手を入れたかが伝わりやすくなります。
当社は設計から施工、引き渡し後のアフターフォローまで一貫して対応しています。建設業許可を17業種で取得しており、各工種の協力業者とともに内装を一式でお請けできます。
図面がなくても、現地を見てから明細でお見積りをお出しします。見積は無料です。どこまで手を入れるか決まっていない段階でも、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
代表取締役社長 佐藤 繁(1級建築施工管理技士)



